睡眠時間の長短と寿命は関係ない?〜最近話題のテロメアについて〜

こんにちは!

今回は、「睡眠時間が短いと寿命に影響があるんじゃないか…」と思っている方必見の記事です。

最近、短時間睡眠だと寿命が短くなると思っている方に追撃となるような短眠=短命という情報がお茶の間を沸かしました。

 

どうしてテロメアが話題になってるの?

話題となったのはTBSテレビ「私の何がイケないの?」という番組です。

1月18日にショートスリーパー ®と呼ばれる芸能人の生活が取り上げられ、短時間睡眠でもなぜ大丈夫なのかなどショートスリーパー ®の謎に迫ったのです。

 

そこで、4人の芸能人の方に対して調査を行った結果ですが、そのときの調査によると以下のようになっています。

  • 鳥居みゆきさん:2時間30分
  • デューク更家さん:2時間30分
  • ピカ子さん:1時間30分
  • 姿月あさとさん:1時間

このような結果が出ました。

 

その中で、実際4人のショートスリーパー ®芸能人は健康なのか、今回、テロメアテストで健康状態を測定してみました。

 

検査の結果、4人とも健康な人よりもテロメアが短いという結果になりました。

テロメアが短くなると、心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞、がん、認知症のリスクが高くなると言われており、4人ともリスクに晒されているという事を言われているみたいです。

中でもリスクが高い人は、ピカ子さんだという結果があったらしいです。

この番組をみた方が不安になり以下のような質問を頂きました。

「こないだテレビで短眠特集してたんですけど、短眠の人に共通して遺伝子に問題がでて、テロメアが短くなってくるから危険だと言っていたのですが、ガハクさんではどう考えているのかなと聞いておきたくよろしくお願いしやす」(原文より一部抜粋)

このようなメッセージを頂きましたので、調べてみました。

 

そもそもテロメアって何?

そもそも、テロメアという言葉の意味からして良く分からないのではないでしょうか?

テロメアとは、染色体の末端部にある構造で、染色体末端を保護する役割も持つもののことです。

 

体においては、生殖細胞は細胞分裂を繰り返してもテロメアが短くならず、長いままのテロメア配列を子孫に伝達することができます。

 

これは、生殖細胞ではテロメラーゼというテロメアDNAを維持する酵素の働きがあるからです。

そしてテロメラーゼはある時期から生殖細胞など一部の細胞を除いて働きが抑えられます。

 

このテロメラーゼという酵素がない状態で細胞分裂をするとテロメアが短くなるのですが、テロメアが一定長より短くなると不可逆的に増殖を止め、“細胞老化”と呼ばれる状態になります。

 

そして、細胞老化は細胞分裂を止めることで、テロメア欠失による染色体の不安定化が起こることを阻止し、発ガンなどから細胞を守る働きがあると考えられています。

 

ちなみに細胞分裂の上限回数のことをヘイフリック限界と呼びます。

 

なお、老化や細胞のがん化とテロメアの長さには密接な関係があるため、テロメラーゼを標的とした抗がん剤の開発や、細胞にテロメラーゼ活性を与えて老化を防ぐ研究などが進められています。

 

テロメアが短くなるのは睡眠時間のせいなの?

それではテロメアの特徴がわかったところで、なぜ睡眠時間が短いとテロメアが短くなるのか、考えます。

簡単に言うと、起きている方が活動や新陳代謝における細胞分裂回数が向上するので、世間では、睡眠時間が短い人は、テロメアが減りやすいと考えられています。

 

しかし、この説が正しいといえるのかといえば答えはNOです。

 

実は、睡眠時間が短くなる事以外にも、ストレス、栄養過多、運動、喫煙、などなどの要因でテロメアが短くなると言われています。

その為、そもそも、睡眠時間それ自体がテロメアが原因だと言い切ることは出来ないのです。

 

もし睡眠時間を原因だとするのであれば、睡眠時間以外の部分を完全に一致させて、睡眠時間のみを変化させて観察しなければなりません。

 

短眠でもストレス状況下での短眠なのか、それとも、嫌々やっている短時間睡眠なのかで変わって来るはずですが、そこまで細かい研究は残念ながら見たことがありません。

 

これは、“お酒を飲む人は病気になりやすい”という理論と似たような事があります。

お酒を飲まれる方は居酒屋に行くことが多く、居酒屋に行けばタバコの副流煙などを吸うこともあるでしょう。

 

また、なぜお酒が好きかというと、そもそも日頃、ストレスが溜まっている事が理由だったりします。

病気になったとして、その理由がお酒なのか、タバコなのか、ストレスなのかはわからないはずなのです。

 

ストレス、栄養過多、運動、喫煙、などなど複数の原因が確認される中、テロメアが短くなる事と睡眠時間の因果関係は立証が非常に難しいというのが実際のところなのです。

 

テロメアが短くなると本当に寿命が短くなるの?

世の中の理論では、テロメアが短いと寿命が短くなるとも言われる事がありますが、テロメア自体の長さと寿命の因果関係についても諸説あります。

 

今回は3つとりあげます。

1つ目に、 テロメアの長さは種によって様々でありマウスなどはヒトより遙かに長いテロメアを持っています。

しかし、マウスは最長でも36ヶ月位しか生きません。

テロメアと寿命の因果関係が確実にあるのでしたら、ネズミはヒトよりも長生きをしていなければおかしいということになります。

 

また2つ目に、ヒトに関しても分裂再生しない脳や心筋では、テロメアが加齢に伴って短くならないのに死を迎えます。

脳と心臓という、どちらも生きるのに欠かせない器官はテロメアが短くならなくても生物は死を迎えるのです。

従って、テロメアの長さは寿命とは関係ないように思われます。

分子遺伝学の白沢室長も臨床病理部門の研究報告会で同様の発言をされているそうです。

 

なお、3つ目に、テロメラーゼ活性は細胞のがん化とも密接な関係があると言われています。

正常な細胞では、テロメアがある限界を超えて短くなると、がん抑制遺伝子が働いて、細胞分裂がストップします。

 

しかし、ほとんどのがん細胞ではテロメラーゼが活性化されていて、細胞は無限分裂寿命を獲得し、増殖が留まらなくなっているのです。

 

どういうことかといいますと、テロメラーゼが、がん細胞を活性化させる原因になっているということです。

テロメアが短くならない様に出ている酵素がガンを促しているということが出来るのです。

 

以上の3点を踏まえると、テロメアの短さが、寿命とどのように因果するかが、そもそも分からないともいえるのです。

 

もし本当に短時間睡眠だとテロメアが短くなるとして、長時間寝たほうがいいのか

  • 睡眠時間が短いとテロメアが短くなるかどうか
  • テロメアが短くなると本当に寿命が短くなるか

 

という2点が確証が得られないので、短時間睡眠だと寿命が短くなるという説は断言できないはずなのです。

 

ですが、せっかくなのでもし仮に、短時間睡眠になるとテロメアが短くなるとして、長時間寝たほうが寿命は伸びるのか、というお話をします。

 

厚生労働相による『平成26年人口動態統計月報年計(概数)の概況 』によると、死亡数・死亡率(人口10万対)を死因順位別にみると、以下のようになっています。

  • 第1位は悪性新生物で36万7943人
  • 第2位は心疾患19万6760人
  • 第3位は肺炎11万9566人
  • 第4位は脳血管疾患11万4118人

 

眠れば体温が平均して、起床時よりも1度下がりますが、この体温は癌細胞が好む体温となります。

 

また、免疫力が37%程度低下するため、肺炎を引き起こす可能性にも繋がります。

眠れば眠るほど血液の流れが遅くなり、寝汗をかき水分が抜けるため、血液がドロドロになります。

結局、心疾患や脳血管疾患になる可能性を向上させます。

 

仮にテロメアが短くなることが原因で何か症状が起きるとして、睡眠中に起こるリスクと比較する必要があるのではないでしょうか。

 

まとめ

短時間睡眠になると〇〇になるということはよくよく言われます。l

なのですが、実際に見てみると、根拠となっている説がそもそも議論の余地がある内容であったり、睡眠中に起こっているリスクと鑑みて判断すべきものだったりします。

 

例えば、7時間睡眠が一番長寿ということが言われていますが、そのエビデンスと言われている研究をご存知でしょうか。

 

『睡眠時間と死亡との関係』という玉腰暁子教授の研究です。

7時間睡眠が一番長寿と言うのはインパクトの有る情報なので聞いたことのある方もいらっしゃると思います。

 

実はこの研究は、以下のように本人がいうように、完全に睡眠時間と寿命の因果関係が立証されたとは言っていないものなのです。

「現時点では底までするほど確実に誰にとっても7時間の睡眠が良いものだと考える根拠はありません。それよりもまず、どうして睡眠時間が短かったり長かったりすると死亡しやすくなるのかというメカニズムの研究や睡眠時間に影響を与えるものは何なのかという社会学的な研究が必要と思われます。」

 

なにかと言いますと、玉腰教授の例を取り上げた時にも言えることですが、完全に立証されているわけではないのです。

 

何も情報がない人は、“睡眠”という言葉から”寿命”という言葉を結び付けないはずです。

 

今回のコラムは睡眠時間と寿命というタイトルでしたが

  1. 睡眠時間が短いとテロメアが短くなる
  2. テロメアが短くなると寿命が短くなる

 

1と2が正しいからこそ、睡眠時間が短くなると、寿命が短くなるという説が正しいとされますが、1と2のそれぞれが根拠が不十分だということを言わせていただきました。

 

さらに、もし2つとも正しく、テロメアが短くなることによって寿命が短くなるとして、睡眠中に身体に起こる事象と比較して見ると寝たほうが寿命が長くなるとは断言できないはずなのです。

この場合も、睡眠と寿命が、あたかも非常に関係しているように思い込まされています。

 

短眠になった寿命が短くなるのではと不安に思われる事が何かありましたら、いつでもお問い合わせ下さい。

 

講師 下田

睡眠講師の私も1日90分睡眠を実践しています^^

自分が自由に使える時間が増えることで、自分のやりたいことが格段に増えて毎日充実しています。

さらに、仕事や勉強でよくありがちな眠気に関する悩みも解決出来るようになりました!

 

そんな短眠メソッドNature sleepの説明会を東京・大阪・札幌・福岡などで行っています。

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毎回、「受講してよかったです!」や「セミナーに来て短眠になれる確信を持てました!」という声を多数頂いています。

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